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☆へっぽこノベリストの部屋☆

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第十章 薔薇の木

・・・雫

気付いて、気付いて・・・

私はここにいるの・・・

第十章 薔薇の木
音が聞こえてきた方向は、パーク建設予定地ブルー。

そこには、リヴリーの死体と、

その血で体を赤く染めたローズウッドがいた。

「お前・・・」
雫は歯を食いしばると、手から刃を取り出し、ローズウッドに向かう。
「なんてことを・・・」
幽は死んだリヴの一匹、黄色いイッカクフェレルに手を伸ばす。

そのときだった。

幽に、死んだはずのイッカクフェレルが牙をむいたのは。

「いたいっ!」




リヴリーに、牙などあるはずはないのに。


「えっ・・・」

死んだはずのイッカクフェレルや、他のリヴリーたちが次々と立ち上がり、ふらふらとした足取りで歩き出したのだ。


こちらへ向かって。


「ぁ・・・ぇ・・・」

幽は戸惑った。


雫が、ローズウッドの鎌に抵抗しながら叫ぶ。
「バカ!剣を出せ!そいつらはリヴリーじゃない、俺たちの仲間じゃない・・・!
ただの化け物だ!早くやれ!」


幽は言われたとおり剣を取り出したが、

先頭のイッカクフェレルをなぎ払ったところで、座り込んだ。


「やだ・・・痛い」


さっき、イッカクフェレルにかまれたところが、




      消 え て い る 。


            な く な っ て い る の だ 。





そして、幽かは気付く。



亡霊のリヴリーの先頭に立って歩いている人物、



それは






煮物4世・・・






「どうやら、俺の中には、まだ冷たい黒い血が流れていたみたいだな」





そういうと、





幽の家に来たときに持っていた、お土産の箱を取り出す。




「この箱には、何が入っていると思う?」




















「おみやげ?」




幽は答える。










「ちがう、死体を生き人形に変える、くすりだ。」












それがどういう意味をしているのか、幽には分からなかった。


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